バンドによる生演奏がライブでの醍醐味。そう思っている方は多いのではないでしょうか。しかし、生演奏だと思って聞いていた音が、実は事前につくられたものを生演奏に同期させている、といったことも珍しくはありません。それを実現させる仕事がマニピュレーターです。そこで、今回は具体的に、ライブ中にどういったことをしているのか、マニピュレーターになるにはどうすればよいのかについてお伝えします。
マニピュレーターの仕事内容とは?
一口にマニピュレーターといっても、バンドのスタイルによって若干、仕事内容も異なりますが、基本的にライブ中に行うことはそれほど多くはありません。自動演奏のスタートやドラマーへのクリック音の送信、次の演奏する楽曲データのダウンロードなどが主な仕事です。
むしろ、マニピュレーターはライブが始まるまでの仕事が重要で、バンドやミュージシャンの依頼に応じて音源をつくる、自動演奏用の打ち込みデータをつくるといったことも、マニピュレーターの仕事の1つです。
マニピュレーターになるには?
マニピュレーターになるには、まずパソコンを扱えることに加え、音楽制作ソフトを使いこなせるようになる必要があります。そのうえで、音楽系の大学や専門学校に行き、音楽事務所やスタジオに就職するのが一般的です。
基本的に楽器を弾けるようになる必要はありませんが、シンセサイザーやサンプラーを使えたほうが仕事の幅も広がるため、鍵盤楽器の知識はあったほうがよいでしょう。
もし、バンドやミュージシャンの知り合いがいれば、自分から音源を売り込んでみるのもよいでしょう。そこで認められれば、ほかのバンドから声がかかるようになる場合もあります。
音楽の知識に加えコンピューターや音楽制作ソフトにも習熟することが重要
マニピュレーターはライブが始まってしまえばそれほどやることがないと思われるかもしれません。しかし、ライブ中に次の曲を始めるための操作をすることが、マニピュレーターの役目にあります。そういった意味では、会場の雰囲気を盛り上げるも盛り下げるもマニピュレーターのタイミングにかかっているともいえる重要な役割です。
マニピュレーターになるには、音楽に対する知識ももちろん必要ですが、それ以上に音楽制作ソフトに習熟することも欠かせません。代表的な音楽制作ソフト「Pro Tools」には技術認定試験もあるので、そうした資格を取得するのも、マニピュレーターになるための一歩になるでしょう。
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